みなさんこんにちは。カエサルのインテリアへようこそ。
このページでは、「DIY初心者の方でも失敗しない、おしゃれでモダンな家具の作り方」を紹介します。
私がこれまでの経験をもとにたどり着いた「失敗のない家具づくり」の結論は、アイアンパーツと木材を組み合わせた、「木と鉄の家具」です。
製作工程を「木材の塗装」と「木材とアイアンパーツの接合」の2つに絞ることで、初心者の方でも安心して取り組めるように設計しました。
また、購入するよりも圧倒的にコスパが高く、モダンででどんな空間にも馴染む家具でもあります。
「必要な道具や材料、DIYのコツとオリジナル家具紹介では製作の手順を詳しくを解説していきますので、ぜひ参考にして、家具製作にチャレンジしてみてください。
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CHAPTER1 木と鉄の掛け合わせで生まれる効果
「木」と「鉄」という異なるイメージの素材を掛け合わせることで、それぞれの長所をちゃんと残しながら、短所を打ち消すという効果が生まれます。
そしてこれが、「家具自体にメリハリがあり、どんな空間にも馴染む」という特性を持つ理由です。
「アイアンパーツ」と「木材」のイメージ
「アイアンパーツ(鉄)」のイメージ
アイアンパーツなどの工業的なデザインを多く取り入れたインテリアはインダストリアルインテリアと呼ばれており、「無骨でシンプル」が特徴の男性に人気の高いインテリアのカテゴリーです。
短所としては、剥き出しの素材や金属的要素を多く用いるため、「冷たい」印象になることです。
著作者:vector_corp/出典:Freepik
「木材」のイメージ
木材を多く取り入れた「温かみ」のあるインテリアカテゴリーとして思い浮かぶのはカントリーです。
カントリーの短所は空間にメリハリがなく「間延びした」印象になってしまうことです。
「アイアンパーツ(鉄)」✖️「木材」=どんな空間にも馴染む家具
インダストリアルやカントリーのように人気のインテリアカテゴリーでも、極端に雰囲気が偏ってしまうと長所が短所に変わってしまいます。ファッションと同じようにバランスを取るためのポイント、いわゆる「ハズしテクニック」なるものが必要になってくるわけです。
インダストリアルには木材の棚を合わせたり、カントリーにはヴィンテージのアイテムを取り入れたりといった感じです。
この考え方を家具自体に取り入れたのが、「木と鉄の家具」です。
相反する2つのカテゴリーを組み合わせることで、家具にメリハリを持たせつつ、それぞれの特性を持っていることからどんな空間にも馴染みやすくなります。
CHAPTER2 家具をDIYするメリット
家具には、当然のことながら「作る」以外にも「買う」という選択肢があります。むしろ買う方が一般的でしょう。インダストリアルテイストの家具もネットを調べればたくさん出てきます。
では、買わずにあえて自分で作るメリットは何でしょうか?
コスパの高さ(価格差は約4倍以上!?)
DIYの労働力をコストに入れなければ、自作する場合にかかってくる費用は材料費のみになるのため、多くの場合において、買うよりもコストパフォーマンスが高くなります。ただし、既製品と同じような完成度になることが前提で、通常のDIYの場合、ここが最大のネックとなります。
インダストリアル家具はシンプルさが特徴のため、難しい加工は必要なく、高い完成度のものを作成可能です。また仮に少々荒い仕上がりになったとしても、無骨さが売りのインダストリアルならば、それこそ「作品の味」になります。
では実際に完成度と価格差について見てみましょう。
既製品
こちらは某家具ブランドのローテーブルです。
集成材と鉄脚のシンプルな造りでお値段は、84,700(税込)です。
サイズ:W120✖️D60✖️H38
信頼できるブランドですので、造りはちゃんとしていますし、天板の仕上がりも申し分ない「いい品」です。
オリジナルローテーブル
こちらが私がDIYで作成したローテーブルです。
素材はブランドのものと同じく集成材とロの字型の鉄脚を使用しており、サイズもほぼ同じくらいです。
サイズ:W120✖️D51✖️H34
気になるお値段は
集成材(松)・・・12,000円
鉄脚・・・6,000円
塗料・・・3,000円 合計21,000円(税込)
既製品との価格差は60,000円以上です。
しかも、完成度に差があるようには見えません。むしろ天板の色を自分好みに仕上げているので、私的には既製品を超えていると自負しています。
サイズや色の設定が自由
既製品の場合は、サイズや色味がインテリアに合うかを考えて選ぶ必要があります。予算内で見つからない場合は諦めるか、妥協が必要になってくるでしょう。
自作の家具ならば、予算をほぼ変えることなくサイズが調整可能で、色味も自由に決めることができます。
DIYで使う塗料の中には、色を混ぜ合わせてオリジナルのカラーが作れるものもあります。
オリジナルの家具という特別感
コスパに優れていたり、色やサイズを自分で決められるのも自作のいいところではありますが、一番は「自分で作った」という付加価値が付与されることです。
他人にとってはただの家具でも、あなたにとってはどんな高級家具でも得ることのできない価値が自作家具にはあります。
自分の作った家具と一緒に歳を重ねていくって何だか素敵だと思いませんか?
CHAPTER3 家具のDIYで失敗しないためのポイント
DIYの最大のネックは、技術の差が家具の完成度に直結することです。
通常、初心者が最初から完成度の高い家具を作るのは非常に困難です。
DIYにおいて失敗する原因
私も初心者の頃から今まで何度も失敗してきました。そして失敗するケースは大体パターン化されています。
①自分でカットした材料の寸法にズレが生じ、構造に問題(ガタ)が生じる。
②技量以上の加工をしようとして失敗し、材料を無駄にする。
③ムラの出やすい塗料により、質感が素人丸出し
初心者でも失敗しない!「木と鉄の家具」の3つのポイント
「木と鉄の家具」は私のこれまでの経験をもとに、製作工程から失敗パターンを排除しているので、DIYが初めての方でも完成度の高いおしゃれな家具を製作可能です。
ポイントは3つです!
POINT① 木材のカットはホームセンターで!
はっきり言って素人が手で木材をまっすくカットするの至難の技です。やめておきましょう。
ホームセンターにはカット室があるところも多く、材料の大きさに関係なく1カット10円〜20円程度でやってくれます。「早い、正確、疲れない」といいことづくめなので利用しない手はありません。カット用の工具を買う必要もなくなります。
※カットを頼む際は、寸法を紙に書いて係りの人渡すとスムーズにいきますよ。
画像出典:島忠・ホームズ・ホームセンター
POINT② 構造部分にアイアンパーツを使用!
正確な寸法が必要となる構造部分にアイアンパーツを使用することで、強度不足や寸法のずれによるガタを無くすことができます。
加えて、アイアンパーツの持つ無機質さが家具をモダンな印象にするので見た目も大幅に良くなります。
幸いなことにDIY用のアイアンパーツは自分で作らずとも色んな種類が販売されています。おすすめのアイアンパーツもブログ内で紹介していますので是非参考にしてみてください。
POINT③ 初心者でもムラの出にくいオイル系塗料を選択!
木材の塗装には、ムラの出にくいオイル系の塗料を使用します。オイル系塗料は木材に染み込むことで着色されるため、塗り過ぎた塗料は染み込みきらず表面に残ります。素早く塗料を拭き取ることで色ムラを防ぐことができます。
ブログ内でおすすめのオイル系塗料を紹介していますのでこちらも参考にしてみてください。
CHAPTER4 家具のDIY「工具」はこれだけあれば大丈夫!
初心者がDIYを始める際に「工具を揃えないといけない」というハードルがあると思います。私も10年間DIYをする中でコツコツと工具が増え、置き場所に困る始末。
でも、心配いりません。
「木と鉄の家具」の加工は、木材の塗装とインダストリアルパーツとの接合だけなので、必要な工具は通常のDIYに比べてかなり少なく済みます。
揃えておきたい工具は4つだけです。
さしがね
いわゆる直角定規のことです。木材部分とアイアンパーツの接合部分の寸法は正確に測る必要があるので、持っておきましょう。
あまり薄いものだと曲がったり耐久性が心配ですが、500円〜1,000円程度のもので十分です。
インパクトドライバー
木材に穴を空けたりビスを打ち込むのに必要です。プロアマ問わず一番使う工具です。
プロが使用するような高出力のものは高額になりますし、DIYの場合は必要ありませんが、出力が弱すぎても上手く穴が開かなかったりします。
15,000円前後の価格帯が候補になってくるかと思います。
ハンドサンダー
木材を塗装する前の下地処理に使用します。
サンダーには電動サンダーとハンドサンダーの2種類あります。
電動サンダーはハンドサンダーに比べて力がいらないのはいい点ですが、ハンドサンダーの方が音もしなくて静かですし、細かい部分などはハンドサンダーの方が上手く処理できるので、最初のうちはハンドサンダーだけで十分です。
刷毛
特にこだわらなくて大丈夫です。オイル系の塗料なら100均のものなどでも十分に綺麗に塗れます。
私の場合、刷毛は基本的に使い捨てるのでなるべく安いものを探してまとめ買いしています。
CHAPTER5 家具のDIYにおすすめの木材3選
ひと口に木材と言ってもいろんな樹種や加工方法の違いににより、色んな種類に分かれます。基本的には好みに応じてどんな木材を使ってもいいですが、ここでは私の経験から選んだ、家具製作におすすめの木材を紹介したいと思います。
パイン集成材
おすすめポイント①無垢材に比べて安価
集成材は複数の細い板を接着して一枚の板にするため、切り出した木材から一枚の板を作る無垢材に比べ非常に安価になります。
おすすめポイント②集成材は反りや歪みが少ない
集成材は無垢材と比べて、水分による反りや歪みが少ないため、素人でも加工がしやすいです。
おすすめポイント③パイン材は安価で手に入りやすい
パイン材(松)は、成長速度が早いため、木材の樹種の中でも安価で手に入りやすく人気です。ホームセンターならほとんどの場合取り扱いがあると思います。
タモ集成材
集成材としてのおすすめポイントはパインと一緒です。
おすすめポイント① 木目が美しい。
木目の美しい代表的な木材としては北欧家具によく使われているオーク材が代表的ですが、タモ材の木目はオーク材とよく似て美しく近年人気が高まっています。
おすすめポイント② オーク材と比べると安価
タモ材はパイン材に比べると高いものの、高級木材のオーク材と比べると安価に手に入れることができます。
おすすめポイント③ 強度が高く傷がつきにくい
タモ材は硬い木材のため、傷がつきにくく、テーブルの天板等に使用するのがおすすめです。
SPF材
おすすめポイント①とにかく安くて手に入りやすい
SPF材のおすすめポイントはなんと言っても安いことで、おそらく木材の中でもトップクラスです。また手に入りやすさもおすすめのポイントでホームセンターならまず間違いなく置いてあります。
おすすめポイント②規格が決まっているため、木材カットの手間が省ける
SPF材は規格が明確に決まっています。
例:1✖️1(19mm✖️19mm)
2✖️4(38mm✖️89mm)
このため、設計段階でどの規格を使うか決めてしまえば、木材の幅を揃えるためのカットを省略することができます。
注意点
ただ、SPF材は正直「反りや曲がり」「割れやかけ」「ヤニ」などが出ているものが多いので、ホームセンターで選ぶ際はよく確認してから選ぶようにしましょう。
また精度が必要な家具などには使わないほうが無難です。
木材の購入場所について
木材の購入については、木材の専門店やホームセンターを利用するのが一般的ですが、もし家の近くになかったり、運ぶ方法がない場合は送料はかかってしまいますがネットでも購入は可能です。
CHAPTER6 家具のDIYにおすすめのアイアンパーツ3選
「木と鉄の家具」で一番重要なパーツがアイアンパーツです。ここでは、木材と組み合わせるだけでおしゃれな家具を製作できるおすすめのアイアンパーツを紹介したいと思います。
鉄脚
製作例:ローテーブル、ダイニングテーブル、ベンチ
木材の天板と組み合わせて、ローテーブルやダイニングテーブル、ベンチなどを製作できます。形もいろいろあるので、好みに合わせてオリジナルの家具を製作できます。
ガス管
製作例:棚、テーブル、ハンガーラック
ガス管を使った家具では棚が一番ポピュラーですが、アイデア次第でいろんな家具を製作可能です。また本物のガス管を使うのもいいですが、最近は家具製作用のガス管も販売されており、使い勝手がいいのでおすすめです。
カラーアングル
製作例:棚
カラーアングルは、棚を製作するための支柱です。カラーアングル同士をボルトで接合することで簡単に高強度な棚を製作できます。また等間隔で穴が開けられているため、用途に応じて棚の段数や一段の高さを細く調整が可能です。
アイアンパーツの購入場所について
アイアンパーツの購入については、ネットがおすすめです。理由は2つです。
①ホームセンターよりも種類が豊富なため、イメージにぴったりのものが見つかる
②木材のように、送料が高額にならない。
ただ、ホームセンターで買うほうが安い場合もあるので、ネットでお目当てのパーツが見つかったら、ホームセンターに置いてないか一度確認してみるのもいいでしょう。
CHAPTER7 「DIYテクニック」コレだけ知っていれば大丈夫!
実際の製作手順はオリジナル家具の紹介で詳しく書きますが、ここでは製作の際に最低限知っておくべきDIYテクニックについて解説します。
テクニックと言っても、「木と鉄の家具」は構造が非常にシンプルになるように考えてあるので、加工についても難しいことは全くありません。
知っておくべきことは、「木材の塗装」と「ビス打ち」の2つだけです。
手順通りやれば初心者の方でも問題なくできます。
木材の塗装
木材の塗装は、家具の完成度を左右する重要な作業です。適当に行うと見た目が安っぽくなり、素人感が出てしまいますが、逆に塗装を丁寧に行うことで、木材の質感が大きく向上し、既製品にも負けない完成度になります。
ここでは、木材の質感を活かすための塗装のポイントについて解説します。「木と鉄の家具」はオイル系の塗料を使いますが、ここで解説するポイントは全ての木材塗料に共通することなので是非覚えて置いてください。
POINT① 下地処理をしっかり行う
美しい塗装は丁寧な下地処理に尽きると言ってもいいです。購入したばかりの木材の表面は綺麗に見えていても、実は不揃いな凹凸がついています。
下地処理によってこの凹凸を均一にしてあげることで、塗装にムラがなくなり、綺麗に仕上がります。
POINT② 塗装は晴れた日に行う
雨の日や、湿度の高い日に塗装を行うと木材にうまくのらず失敗の原因になります。
また。塗料には適正な乾燥時間があり、1回目の塗装と2回目の塗装の間には決められた乾燥時間をとる必要があります。雨の日は塗料の乾燥が不十分になり、2回目の塗装の際にムラになってしまいます。
ビス打ち
インダストリアルパーツと木材を接合する際のビス打ちのポイントについて解説します。ビスをしっかり打てないとせっかく塗装した木材を無駄にしてしまうことになります。
ただビスを打つだけじゃないの?って思われるかもしれませんが、初心者のうちは意外とここで失敗するので、ポイントを是非覚えて置いてください。
POINT① 使用するビスの7割程度の大きさの下穴を開ける
ビスを打つ前は必ず、下穴を開けます。下穴を開けることで打ち込む際のズレや木材の割れを防ぐことができます。
下穴には使用するビスの7割程度の大きさのドリルを使います。φ6mmのビスを使う場合はφ4mm程度のドリルを使用すると言う感じです。また、下穴がビスの長さ以上深くならないようドリルに印をつけておきましょう。
POINT② まっすぐ穴を開ける
きちんと接合するためには真っ直ぐにビスを打ち込む必要があります。そして真っ直ぐにビスを打ち込むには真っ直ぐ下穴を開ける以外方法はありません。当たり前のことですが、意識してやらないと意外と失敗します。
方法は至って簡単。ドリルを打ち込む際は必ず、真上から力をかけるようにしましょう。これだけです。
またドリルを打つ前にポンチ等で小さい傷をつけておくと、なおやり易いです。ポンチがない場合はドリルなど先が尖ったものであればなんでも大丈夫です。
CHAPTER8 オリジナル家具紹介(作り方を詳しく解説)
必要な工具や知識が身に付いたところで、いよいよ「木と鉄の家具」の製作に取りかかりましょう。
私が実際に製作した家具の作り方を写真付きで詳しく解説します。
(画像をクリックするとそれぞれの作り方のページにとびます。)
レベル★☆☆ 鉄脚のローテーブル
木材を塗装し鉄脚と接合するだけの非常にシンプルな家具です。最初のDIYにはピッタりです。
レベル★☆☆ カラーアングルラック
カラーアングルを使ったラック製作です。カラーアングルのサイズ次第で自由に大きさや段数を設定できます。
電動工具なしで製作可能です。
レベル★★☆ 鉄脚のダイニングテーブル
基本的な造りはローテーブルと変わりませんが、扱う木材が大きいことと、天板を継ぐのに少し技術が入ります。
CHAPTER9 家具のDIYアイデアを集めよう!
チャプター8では私の製作した家具を紹介しましたが、ある程度家具製作に慣れてくると、もっといろんな家具を作ってみたくなると思います。
そんな時に家具のDIYアイデアを集められる方法を紹介します。
インテリア雑誌を参考にする
私はよく「Casa BRUTUS」に出てくるインテリアやDIYの記事を参考にしています。
Casa BRUTUSは実例をもとに家づくりや家具づくりのアイデアが紹介されているので、おしゃれなインテリアを作りたい人にはおすすめの雑誌です。
SNSで他の人のインテリアを参考にする
SNSでは、インテリアに特化した「RoomClip」が、色んな方のアイデアが画像で掲載されているので、参考になるかと思います。
それでは素敵なDIYライフを!